難易度の高い法人の税務申告を完結させるためのポイントをまとめました。

法人と個人の確定申告

個人と法人の確定申告には明確な違いがあります。
違いは主に「税金の種類」「提出すべき書類の種類」「申告するタイミング」の3点です。
そのため「個人でも大丈夫だったから法人でも同じようにやろう」とはいきません。

 

まずは、法人の確定申告は自分でできるのか、という点から考えていきましょう。

 

法人の確定申告は自分でできるのか

確定申告に頭を悩ます経営者

 

法人の確定申告は、経営者本人の独力でも十分にできますが、難易度は高めです。
前述の通り、税金の種類などの細かい項目が個人の場合と異なります。
主に「法人税」「法人住民税」「法人事業税」が代表的な違いで、これまでの所得税や住民税の計算と同じ方法では計算できません。

 

会計ソフトにしたがって手続きを進めても問題ありませんが、ある程度の仕組みを理解するためにも「日商簿記検定試験3級」程度の知識を身につけておくことが望ましいです。
複式簿記の仕組みが理解できれば、経営者の独力で確定申告を完結させる近道に繋がります。

 

確定申告を行わなかった場合

延滞で追加徴税

 

何の知識もなく、いきなり個人から法人の確定申告に切り替えて処理を行うのは難しいです。
もしかすると、あまりの複雑さに挫折してしまうかもしれません。

 

ではもしも確定申告を行わなかった場合、どうなるのでしょうか?
万が一確定申告を行わなかった場合、不納付加算税や延滞税等のペナルティが発生し、余分に税金を納める必要が生じます。

 

そもそも、納税は個人・法人の義務であり、確定申告は「しなければいけない」手続きです。
確定申告に一度は挑戦したからといって手心は加えられず、のちの税務調査にて、支払う罰金や利息が加算された税金を支払う義務が発生します。

 

 

提出した申告に誤りがあった場合

申告書類にミスが発覚

 

苦労して作り上げた確定申告の書類に、誤りが見つかる場合もあります。その際は、早急に修正しましょう。
とくに納めるべき税額を実際より「少なく」申告していた場合は、ただちに正しい額の税金を追加で納めなくてはいけません。
状況によっては延滞税というかたちで余計に費用が掛かる可能性があるので、気づいた時にはなるべく早く、税金を納め直しましょう。

 

税理士に確定申告を依頼する費用

サイコロの中の税理士バッジ

 

時間がない、若しくはお金を払ってでも代わりに手続きをして欲しい場合は、税理士に依頼しましょう。
料金の設定は長期契約かスポットでの依頼かによって異なりますが、売上が小さい段階の会社でも、税理士に依頼する場合は年額で20万円程度の費用がかるのが一般的です。

 

税理士への依頼は期初でも期中でも期末でも可能ですが、期末に近づいてるにもかかわらず手続きを丸投げすると税理士の負担が大きく、多額の報酬を要求される可能性があります。
早い内から依頼を計画し、余裕のある契約が安く済む可能性もあるため、計画的に相談しましょう。

 

期日通りに納めることが大切

カレンダーで申告期日を確認

 

ペナルティが発生すると会社の大きな損失となってしまいますので、「期日内に書類を提出すること」が最も重要です。
もし自力での申告が難しいと感じたら、早い段階で税理士に相談しましょう。
自身の能力や会社の規模に適した確定申告の選択をしてみてください。